2025.08.06
取締役対談 vol.5

社長がインタビュアーになり取締役と対談してもらいました。今回は第五弾です。
緑色が江藤さん、 青色 が豊永さんのコメント)

※他の対談記事はこちら

 

まずは自己紹介から

 豊永 :記事を読んでくれているメンバー向けに担当領域を教えて

 江藤 大きく分けて「クリエイティブ」「戦略」、そして最近加わった「データ」の三つの領域を担当しています。

 

自分の部署の自慢できるところ

 豊永 改めて自分の部門・部署で、ここがすごいって思うのはどんなところ?

 江藤 クライアントの課題解決に徹底的に向き合う「追求力」と、プロジェクトを力強く前へ進める「推進力」です。これはどのメンバーに対しても素直にすごいなと尊敬しています。

 豊永 :良い意味で「オタクっぽい」というか、突き詰めだしたら掘り続けるみたいな人が多いイメージはあるね。

 江藤 :そうだと思います。「追求力」は、どんな与件でも、得手不得手などあると思うんですが関係なく、有料でも何でもサービスを使ってユーザーになろうしたり、徹底的に調べて、徹底的に考えてオタクになる。その姿勢は本当にすごいなと思ってます。

プランニング領域は、徹底的に他社比較したり、ツールだけじゃなく社内アンケートを回そうとかとにかく知るための行動力があり、クリエイティブ領域はどれだけの事例を見るんだぐらい見ますし、徹底的に追求して表現方法を探します。データ領域は知らないところまで踏み込んでいって、自分たちの領域を活かした形が出るまで、みんな頭も時間も全部かけることに遠慮しない。

「推進力」に関しては、進めるためには垣根なんてものは気にせずに巻き込みますし、整理してくれるまで待つんじゃなくて、ちゃんと自分ごと化し進めていく。
例えば、クリプラの人がわかんないことあったら、戦略側と徹底的に何時間でもすり合わせていますし、プロデューサーでもデザイナーでも営業だけじゃなくて必要あればクライアントにも働きかけて見落とさないように推進していくし、そういったマインドを持ち合わせている。

この「追求力」「推進力」の2つは、うちの本部のすごくいい文化だし、僕の見る限り第2の青春じゃないですけど、文化祭の準備をするのに近い感じで楽しみながらやれてて良いなと思っています。

 

キャリアを深堀り

 豊永 雄大って、新卒からずっとクリエイティブだったよね?

 江藤 :そうですね。経歴をお話すると、新卒でD2Cに入社して最初の配属からずっとクリエイティブ領域をやってきました。

5〜6年間電通の営業局に常駐していたので、振り返ってみるとクリエイティブという枠を超え、戦略やメディアなどプロモーション全体を俯瞰する統合マーケティング視点やあらゆるプロモーション知見を養うことができたなと思います。

その後、グループ会社である「カケザン」へ出向し、役員や代表も経験しました。そこでは、より先鋭的で「半歩先のクリエイティブ」「新たな価値・体験」をどう世の中に届けるかに挑戦し、それをグループ全体にどう還元しシナジーを生むか、そしてグループとしてそのようなクリエイティブもできるんだと世の中に示していくことに注力しました。

 豊永 :「D2C Rだけでなく、他のグループ会社も誕生した時、そんな想像してた?」

 江藤 入社した2012年当時はD2C一だけでしたが、同年7月には「カケザン」が、翌年2月にはエージェンシー領域を担うD2C Rが設立されて、結構ダイナミックな変化の時に入社しているんです。クリエイティブ領域を担うD2Cソリューションズ(今のD2C ID)もその後に誕生しており、当時はこうした子会社化の流れを「時代の流れ」として自然に受け止めていました。

でも、まさか自分が「カケザン」に行くとは思っていなかったです。4年目夏に突然出向と言われ、D2C=モバイルやメディアだけでなくクリエイティブもできるんだという認知を拡大していた中から、改めてクリエイティブブティックという新たな看板を掲げ、再びゼロからブランディングや営業活動を行いました。

 豊永 若手の雄大が役員になって「夢があるな」と外から見て思ってたよ

 江藤 ありがとうございます。入社6年目で役員になり、その後代表にも就任し様々な視点や経験を得たことは、会社を一度も辞めていないにもかかわらず、転職したかのような勢いで常に新しい挑戦を続けてきた感覚があります。

 豊永 そのあと、Rと統合するわけだけど、雄大が歩んできたクリエイティブとかストラテジーみたいなとこからするとさ、やっぱり結構、乖離はあったよね。

 江藤 そうですね。上下でなく、左右のギャップがありました。

Rに来て、左脳ロジック視点や数字で結果がはっきり見えること、PDCAの発想がどこでも入ってくること、1つのクリエイティブへの携わり方をみても、ストプラがいてメディアがいてプランナーがいて、そして実際に作るデザイナーまでいて、クリエイティブも様々なカタチがあるなと分かりやすく実感することになりました。どちらかといえば右脳的、感覚的なアプローチでクリエイティブを追求してきた自分にとって、見てきたもの、感じてきたものが違って、どのように推進しシナジーを起こしながら牽引していくべきか、結構悩んだこともありました。

 豊永 そう考えると器用だよね

 江藤 クリエイティブの中でも職種としては、プランナー、プロデューサーでずっとやってきていますけど、はっきり自覚してるのは、自分には色がないんですよ、僕。癖がない(はず)。自分のことを「通称カメレオンプロデューサー」って思ってて。

最適な色、最適な役割に、自分が変わっていくことで、プロジェクトがうまくいけばいいというスタンスなので、あんまり我を通さないところがあります。なのでRに来ても、求められてる形に自分も変わって最適な形になればいいやという気質だったので、器用に映るのかもしれないです。

 豊永 なるほど。どんなふうに働いてきたら、そのスキルが身につくのかなって考えると、1つわかるのは泥臭い営業もやってきたことだよね。色んな環境で無茶ぶりや問題を乗り越えてきてからこそ、できるんだと思う。

 豊永 そんな経験をしてきた中でも1番辛かったこと、大変だったことってどんなことだった?

 江藤 :あるキャンペーンアプリのリジェクト事件は辛かったです。

店頭販促と大々的に連動したアプリ開発で、商品パッケージにも情報掲載し、流通各社との調整も済ませていたんですが、キャンペーン開始当日、Appleの審査でリジェクトされてしまって。クライアントや流通に与える影響は計り知れず、朝一で呼び出され、連日、経緯報告書や謝罪文の作成に追われました。アプリリリースされるまでの5日間が多分、社会人人生で1番生きた心地がしなかったですね(笑)

あとは、販促キャンペーンでのトラブルなども、
クライアントの先にいる流通や、さらにその先の消費者まで、全てのステークホルダーを見据えることの重要性を痛感しました。

 豊永 その事件当時は遠くから大変そうだなと思って見てた記憶あるよ。

 江藤 あと、僕は当初D2Cグループでは初めて電通の営業局に常駐してたんです。

前例も何もない中に飛び込んで、正解も不正解もわからなかったけど、手探りで仕事を進めるしかなくて。
日々の業務は忙しく、目まぐるしいものでしたが、電通の方々とは仲間のような関係を築き、辛いことも楽しみながら乗り越えることができました。デジタルに限らずOOH(屋外広告)やラジオCMの制作、イベント企画など流れで舞い込んできたりして、未知の領域の仕事が常にある刺激的な環境だったと思います。

 

▼2021年インタビュー記事
「常に最前線でチャレンジをし続ける姿勢を持つ。クライアントから指名されるプロデューサー集団を目指して。」
https://www.wantedly.com/companies/company_5198970/post_articles/355286

 

大事にしていること

 豊永 仕事をする上で共通して大事にしてることってある?

 江藤 「半歩先を考え続けること」と「自分を込めること」です。

求められている範囲のことだけやっていてもうまくいかないな、というのが体感的にあるのと、何のために代理店はいるんだっけ?っていうところを昔から意識しているので、その先に起こりうる展開や需要を想像し、提案に織り込むことを常に意識しています。

例えば、言われた通りキャンペーンの企画概要だけ考えて提案しても、結局それってその先、どのぐらいの応募人数で、どういったメディア使って、流通にどうやって商談をかけるの?みたいな話になってくるんです。

その時、半歩先まで考えてたら「多分こういう流通で、こういう時期にやるから、こういうことが求められているから、こういう企画にするべきだ、とか、こういうケアもするべきだ」って、自分の中で先を考え一回落とし込めると、やっぱりクライアントの納得度も高いですし、信頼に繋がっていきます。「言われなくてもやっておく」みたいな発想ですかね。

 豊永 :先を見据えてやれ、というのはよく言われることだけど簡単なことじゃないよね。なんでできるようになったの?

 江藤 :経験もありますが…僕は、自身の担当領域に閉じこもらず、関連するあらゆる情報を貪欲にインプットすることが不可欠だと考えています。

一見関係なくても、自分がデジタル制作担当だとして、並行して実施するテレビなどの4マスやメディアやPR、、さらにイベントでも販促でもなんでも、、そういった情報って普段の中で触れられるはずだと思ってて。

広告の仕事をしている上で関係ない話なんて1個もないと思っているので、常にアンテナを張り、学び続ける姿勢が、半歩先の「想像力」の源泉になると思います。

どれだけ自分の中に入れておけるか、みたいな探求心、好奇心、好き嫌いせずに、とりあえず全部見て知っておこうみたいなところじゃないかなと思いますけどね。感覚論ですけど。

 豊永 :なんか営業マンっぽいね!

 江藤 営業局にいた時に一番学びましたね、やっぱり。

 

取締役就任について

 豊永 :少し前の話だけど、自分が取締役に就任するって聞いて思ったことって何かある?

 江藤 :元々自分の領域に閉じずに活動していた身として、以前から覚悟はしていましたが、今回は「時が来た」と素直に感じました。

メンバーがより働きやすく、楽しく、働きがいを感じられるように、ポジティブな影響を与えたいという思いが僕のモチベーションであり、取締役で挑戦しようと思った決意のポイントでした。

 豊永 :なるほどね。担当している領域の最高責任者で仕事をするって、学べる事とかできる経験ってたくさんあるから、雄大にとって良い話だと思ってるよ。

今後、やっていきたいこと

 豊永 今取締役になって挑戦していきたいこと、変えたいことってどんなこと?

 江藤 最大の目標は、この会社の「世の中からの見られ方をアップデートする」ことです。

経営の視点と現場の視点、両方の橋渡しをすることが私の使命だと考えています。
役員として未来を見据えることはもちろんですが、同時にこの今の瞬間も大切にしたいので、メンバー1人ひとりと対話して目線や思い、悩みに寄りそいながら挑戦していきたいです。

データ活用が本格化し、AIはじめクリエイティブのあり方も変化する今、会社は大きな変革期を迎えています。本部ではずっと伝えている「クリエイティビティ」「想像力」「創造力」を会社全体で大事にしながら、クリエイティブ、戦略、データという複数の領域でシナジーを生みオンリーワンの存在へ推進していく。そして経営と現場、そして会社と社会とを繋ぐ役割を果たしたい、取締役になって更にドライブをかけていきたいという思いがあります。

 

他の取締役2人について

 豊永 :2人と一緒に仕事したことって今まであったの?

 江藤 :Rに来るまで直接仕事をすることはなかったんですけど、お二人とも野球部で一緒なので、昔からよく野球をやっていた仲で、1番棚橋、2番僕、3番星さん、4番椿さんみたいな感じでした(笑)

 豊永 :そうなんだ(笑)雄大から見て、他の取締役二人の尊敬するところってどんなところ?

 江藤 椿本さんは「愛される人」という印象です。

とにかく実直で、ちゃんと向き合ってくれる姿勢、人起点の思いの強さを尊敬しています。社内外問わず、相手の懐に飛び込んでいく力は、彼の大きな魅力ですし、実直さ、推進力、人のことを大事にする想い、行動力のバランスが良い方だと思ってます。

取締役対談 vol.3

 江藤 星さんは「冷静と情熱を併せ持つ人」という印象です。

相手や状況に応じて的確にアプローチを変える器用さがあり、ミクロな視点とマクロな視点を自在に行き来できる貴重な存在だと感じています。私とは異なる視点から物事を捉え、見抜いてくれて、いつも多くの気づきを与えてくれます。

 

取締役対談 vol.4

 

最後に

 豊永 経営や大きい組織マネジメントを目指してる人に対して、何かアドバイスがあれば

 江藤 「自分は、この役割で何を成し遂げたいのか」という問いを、徹底的に考え抜くことが最も重要だと思います。

僕がカケザンで代表になる際、本間さん(元D2C執行役員)から言われたのは「立場が変わっても、役割が違うだけだから」という言葉でした。その役割で自分が何をやれるか何をやりたいのか、何を成し遂げたいかを徹底的に考え抜いて自分の根っこを持ちながら、できるだけ多くの人と対話し、多様な価値観に触れることで、自身の考えを深め視野を広げる。その経験を積み重ねていくことが何より大切だと思っています。

 

 豊永 最後に、D2C Rのどんなところが好き?

 江藤 この会社の魅力は、社員一人ひとりが持つ素直さと、若手にも大きな裁量が与えられ、積極的にチャレンジできる文化にあると感じています。

そして、グループ全体が持つ豊富なアセットは、デジタルマーケティングという領域で何かを成し遂げたいと考える人にとって、とても恵まれている贅沢な環境だと思います。個人の意欲次第で、様々な可能性を切り拓くことができる場所です。

 豊永 わかりました。お話ありがとうございました。

 

 

対談を終えた豊永さんのコメント

今までの役員陣とは異なるユニークな個性を持つ江藤さんに役員になってもらうことで、良い変化と新たなシナジーが生まれることを期待しています。

また、D2Cグループとして今後事業の中心に据えるデータ活用領域を管掌いただくことになりました。これはまさに今後のグループを牽引する重要な領域であり、江藤さんのご活躍を大いに期待しています。

良い意味で冷静かつドライに物事を捉え、高い実行力をお持ちの江藤さんであれば、きっと成功に導いてくれると確信しています。引き続き、よろしくお願いします。

 

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カワムカイ

【X:@kawamu_pr】広報担当。この社内報『R-ibrary』とデジタルマーケティング情報を発信する『CANVAS』の2つのブログメディアの運営&編集長。テキストは標準語ですがしゃべると関西弁。社内のイベント企画&運営はついつい気合いが入るタイプ。『R‐ibrary』で発信できるネタをいつも探しています。

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