2021.12.16
取締役対談 vol.3

社長がインタビュアーになり取締役と対談してもらいました。 緑色 が椿本さん、 青色 が豊永さんのコメント)
今回は第三弾です。 

▼第一弾(貴志)、第二弾(市川)との対談記事はこちら

 

まずは自己紹介から

 椿本 :僕が担当している領域は、プランニング&ディレクション本部というところで、
プランニングからディレクションまで行うその名の通りの本部です。

プランニングという領域は、クライアントの課題を形にするというところで、
クライアントの与件を分解して、どういう方策がいいのか?というのを、考える領域。

ディレクションはその形にしたものをいかに、成功に向けて運用していくかという領域になっています。
営業以外のD2C Rのメインの領域と考えていただければと思います。

 豊永 「何をするか」と「どうするか」を両方やっている本部だからこそ、連携部分で大事にしていること、取り組んでいる事ってある?

 椿本 :プランニングとディレクション間のコミュニケーションは大切にしていて意図的に一緒に行うMTGを増やしています

僕個人として大事にしていることは、
営業が課題として持っていることを解決することがプランニング&ディレクション本部の役割として考えているので
営業の打ち合わせに出て、同じ課題感を持つことを意識しています。

 豊永 中のことも、外のことも割と同じ場や時間を共有することで
コミュニケーションを形成して、解決している・連携感を強めてるみたいなイメージかな?

 椿本 まさにそうですね。ありがとうございます。

 豊永 6月以降やってくれてると思うけど、コミュニケーションで解決できなそうな課題って現時点で見えてることある?

 椿本 :僕たちが向かっていっているところは、社内をうまく回すというよりも、
競合代理店だったり、その他レベルの高いところに向かって、追いつけ追い越せというところなので
他の競合が何をしているのか?というのは、意図的に情報をとるようにはしています。
その情報をいかにうまく社内に入れ込んで、形にしていくのか?というのをこの6月からはやっている感じです。

 豊永 外の情報とか取り組みを吸収するって具体的にどうやってるの?

 椿本 :当たり前ですがネットだったり、です。
今だったら、競合代理店がどういう戦略でこれからの時代に立ち向かっていくのか?情報もネットに出ているので
そういったものを意図的に取るようにはしています。後は、元出向先の方々から教えてもらったりもしています。

 豊永 メディアと人脈で情報収集している感じだね。それって取締役になる前からやってたよね?

 椿本 :そうですね。いきなりやることが変わったという事はないです。

 

自分の部署の自慢できるところ

 豊永 取締役就任5か月目で、見る領域が元々営業側だったのが運用になってシフトチェンジしてもらったよね。
改めて自分の部門になった時に、組織でもいいし、個人でもいいんだけど「自分の管掌領域でココがすごい」を教えて

 椿本 一番は、一体感だとと思います。

営業はあくまでも個人として動いて、個人としていかに成果を出すという領域が結構大きいんですけど
プランニング&ディレクション本部を見ることになった時に、メンバー同士の横のつながりとか、それが上長まで派生していくのが凄く見えました。
こういうところが、営業との違いとしてすごくあると思いました。

課題感もすごい吸い上げやすいなと思いました。

 豊永 具体的にどんなことを課題として吸い上げた?

 椿本 :プランニング&ディレクション本部は最前線ではなく、なかなか日の目を浴びずらい部署だったりするので
いかにメンバーに注目を浴びさせるかというのを、マネジャー達が目いっぱい考えています。
マネジャーがメンバーの事も考えていますし、
メンバーからマネジャーへのエスカレーションラインもすごくしっかりしているなと思いました。

社内コミュニケーションツールとして使っている「Remo」の活用率も高く、
リモート下でも、マネジャーとメンバーが上手くコミュニケーションを取ることが出来ています。

Remoの全社導入から4か月、社員の活用事例に迫る。

 豊永 営業との違いでいくと、縦の連携が割とスムーズで強いってイメージ?

 椿本 :そうですね。自由演技が少ないってのもあるかもしれないです。
営業は自由演技ばかりなので。とくにディレクションの領域は規定演技のところを
いかにうまくやるかっていうのがあると思うので。仕組化しやすいなと。

素晴らしいと思うところは、
メンバーを思い合う気持ち、称え合う気持ちは社内の中でも強いんじゃないかなと思ってます。

 豊永 そういう環境に今までいなかった椿本が入って、
何かプラスの意味で影響されたことってある?こんな良いところ見習おうなど

 椿本 :本部内のメンバー同士の思いあうところを見たからこそ、教育に力を入れたいと思うようになりました。

難しい案件が人を育てると僕は思っていますが
なかなか強烈に厳しい、難しい案件が会社内にないので、
どうにかして人の成長スピードをもっと上げたいと考えています

難易度の高い案件をたくさんやってきた人は少なからず社内にはいるので
強い教育出来る土壌はあると思います。でもその知見を
各メンバーがなかなかインプットできていないというのは課題としてあると思っています。
今の組織を「雰囲気もいいし、人も成長できる」、2軸を実現できる会社にします

 豊永 なるほど。教育は何でもかんでもプログラムにすることは難しいと思ってるんだけど、
でも一方でプログラムがないのも違うなと思う。ただ、そこについて回るのは再現性の問題であって
育つ人もいれば育たない人もいるので、どちらかというと個人の能力というより、
体現性の高い・低いは部門の違いもあるのかなと思ってる。

特にディレクション部側って再現性高く人を育てるという意味では、
できやすい部門だとは思うし、部長陣がそこへの意識が高いのもいい事だと思う。

 

キャリアを深堀り

 豊永 新卒時代から今まで社会人生活で1番しんどかったのはどのタイミングでどういったことだった?どうやって乗り越えた?

 椿本 :大阪の仕事なんですが、社会人4年目(当時26歳)の時に大阪で一人で事務所を作る経験をさせていただきました。

それまで、実は僕、2年目で全社のMVPをもらっているんですよ。
だから、俄然天狗にはなっている状態で、「いけるっしょ」のテンションでいったんですけど、
半年間売上ゼロの状態だったっていうのが一番つらかったですね・・・。
その時に思ったのが、仕事をするのが今まではつらかったんですけど
「仕事がない」っていう状態の方が本当に辛いとわかったのが、自分の人生の中で大きい事でした

 

▼関連記事:2020年7月公開。D2C大阪支社の立ち上げと挫折についてのインタビュー

自身の経験を伝えることが仕事──日本一の広告代理店で学んだデジタル人材のレベル

その時に始めたのが、まず1円とりにいく仕事でした。

実は1円って誰もくれないんですよね・・・toBとかだったりしたらなおさら。
「豊永さんに1円くれ」って言ったら絶対くれると思うんですけど笑。
クライアントから1円もらう難しさがむちゃくちゃあります。

そんなの飲みに言ったらエエやん!みたいな短絡的な考えもあるかもしれないんですけど、それはもちろんやりました。
でも、飲みに行ってもお客さんとの信頼関係がないから1円も貰えないんですよ。

次に、1円をもらいにいくためのステップを考えて、
まず知り合いあいになる⇒ちょっと仲良くなる⇒仲良くなった後に飲みにいく⇒やっと1円もらいに行くみたいな。
凄くコスパ悪いけど、それが今のD2C大阪営業所に繋がってるって考えるなら、意味のある一歩だったなとは思いますし
そこから自分のキャリアが始まったと思います。
若いうちに厳しい環境で仕事が出来て、いま振り返れば良かったと思います笑

 豊永 それって誰かに教えてもらったの?

 椿本 :いえ、誰も教えてくれないです。僕以外、誰もいなかったので笑。

 豊永 ゼロからビジネスつくるにはそういう手段しかなかったと思うけど「一人でやってこい」と言われたら大変だよね。
ゼロからであることにプレッシャーもあるだろうし、つぶされてしまう人も多いだろうし。
椿本が大阪行った時は、当時は正直他人事感あったし、何が大変だとか何が行われてるかわからなかったけど、
今でこそ本当にすごいなと思う。

 椿本 :どぶ板営業に近いですね・・・。

 豊永 最初の売上って何だったの?

 椿本 :自分が売上をつくったものでいうと、あるクライアントにブログ記事を買ってもらいました。

大阪の知り合いのタレントをキャスティングできる会社の人にすごく安く仕切ってもらって。
当時ブロガーは一般的な商品でしたし、価格表みたいなものもあったじゃないですか。
でもそれを下回る価格でいかに出せるかをやってもらって、決めました。
めちゃくちゃ嬉しかったですが、自分の実力でも何でも無いですね笑。

 豊永 1人でいたのはどれぐらい?

 椿本 :2年ぐらいですね。同期の仲野が来たのが2年後なんで。
その頃にはある程度形にはなってました。代理店の知り合いも結構いましたし。

 豊永 そうだよね。売上はボチボチ立ってたし、一人で回しきれないみたいな状態間になっていたのは何となく覚えてる。
いきなり大阪ねって言われても、東京にしか拠点がない会社だから、行く人いなしどうしようみたいな課題感があったのは覚えてるよ。だからこそ、みんなに知ってほしいし、すごいことをした人だなという感覚をD2C Rのみんなにもってほしいね。

 椿本 :それでいうと再現性みたいなのはホントにないんですけどね笑。

 豊永 確かに再現性はないけど、ゼロからイチつくるところに
よし、お前に任せたっていうのは「突破力」とか「意外性」だったりするから、正しい選択だったと思う。

 

大事にしていること

 豊永 仕事をする上で共通して大事にしてることってあります?

 椿本 1番はクライアントへの「愛・気持ち」だと思います。

クライアントって事業で作ったお金をマーケティング費に充当してるじゃないですか。
その事業って、死ぬほど考えられた上で成り立ってますよね。
でも、僕たちが普段見てるのは予算として頂戴しているお金です。

広告予算を捻出するために、日々事業に向き合っているクライアントがいらっしゃいます。
特に経営者の人たちは、死ぬ気持ちで、サービスを作ってきていたりするじゃないですか。

その考えたら、僕たちもそれと同じぐらいの気持ちがないと、同じ土俵にも上がれない。
信頼関係が作れないって思うんですよ。

その預かってる大切な命のお金を、自分のお金と思えるぐらい深く、
クライアントの事を知れるかっていうのを凄く大事にしてきています。

クライアントと同じ気持ちになることは良い仕事をする上での、第一条件になると考えています。

 

取締役就任について

 豊永 自分が取締役に就任するって誰から聞いた?どう思った?

 椿本 :(前社長の)岡さんから聞きました。
「言いたいことが色々ある」と岡さんに言われて、まず「俺、Rの社長辞める」って言われました。
で、「とよさんになります」で「椿本が取締役になります」っていうのを
同時に言われたので、喜んでいいのかいけないのか全くわからなかったです。

 豊永 でも心の中ではどうだった?

 椿本 :「取締役になりたい」とずっと岡さんに伝えていたのですごく嬉しかったです。

 豊永 単純な嬉しさ以外の感情で、何か出てきたものはある?

 椿本 :管轄するとしたら営業かなと思っていましたが、違っていた。しかも見てて大変そうなのはわかっていたので、そこをやらなければならない、という緊張感があった。今もありますけど。難しいことにチャレンジしなければならないという感覚でしたね。

 豊永 椿以外できる人がいないし、適任だと思ってるよ。

「取締役になってね」と言われた時、どういう取締役になろうって思ってた?
それが5か月経って変化があったのか?を教えて。

 椿本 :やってみてマインドが変わった部分もあります。

1.5列目~2列目の話になってくると、目の前のことというよりも、
会社の成長を優先した計画を立てるというのが、重要だなと今考えています。
時間がかかったとしても必要な機能とか、質を作り続けるということに、重点を置いてこだわっています。

大きなチャレンジは時間もかかるし、半年に一個くらいしかできない。
組織・方針・考えを変えすぎるのもよくないし、新しい事を、何個も何個も増やしても、薄まってしまうというか、、。

重点置いて濃くやる重点ポイントは、半期に1個、となると慎重に選択しなければならないです。
短期目線でやらなければならないことも沢山あるけど、どちらかに重点を置くと片手落ちになるし・・・
というジレンマがたくさんあります笑。いつも悩んでばっかりです笑。

 豊永 営業は直近の目の前のことに必死になる比重が多くなるけど、
プランニング&ディレクション本部は先のことも多少比重を重く持たなければならないって感じだよね。
運用もコンペなど、目の前のことが中心になりがちだと思うけど、切り替えはどうしてる?

 椿本 :短期的なところに引っ張られないようにしてます。
目の前で起こっていることよりも、将来のあるべきところにメンバーを引っ張っていく事を意識してます。
切り替えというよりは、常に「長期的なところを見据えていますよ」というメッセージを出し続けてるつもりではいます。
伝わっているかわからないですけど笑

 

他の取締役2人について

 豊永 他2人の取締役の尊敬するところってどんなところ?

 椿本 貴志は、考えること、アウトプットするところ、が素晴らしいなと思っています。

発信力も彼は伴っていると思う。意外に優しそうに見えるけど、ドライにきっぱりと自分の言いたいこと言うっていうのも
彼の良いところです。新しい領域のチャレンジもしていますし、これからの会社のキーパーソンになります。

 豊永 貴志は頭がいいから、伝えようとする努力や工夫をすごいしてるよね。
それがアウトプットの質なのか発言の仕方なのか、シチュエーションなのか、凄いその努力を社内でも一番してるよね。
想いと工夫が部会の資料とか見ても、すごいつまってるよね。

 

 椿本 市川さんは、コミット力、仕事にする考え方をすごく尊敬している人です。

仕事に対するクオリティ管理がすごく厳しくて。
僕はプレイヤーとしての期間が約10年あったんですが、マネジャーとしての僕を認めてもらうのに時間がかかりました。
認めてもらったのはホントつい最近だなと思います。マインドの面で、マネジャーにしてくれた人だなと。
あと仕事に対して、ガチですよね。お茶目な一面もあり、ガチですね笑。

 豊永 市川さんは本気量だよね。熱量。
彼ほどできてるんだっけと1つの基準になるのは非常に有難いなと思ってるし、個人的に意識してる。
本気でぶつかってくる人に、本気でぶつかるし、本気で仕事にぶつかりたい人に、嫌われるタイプじゃないね。

 

 

最後に

 豊永 経営や大きい組織マネジメントを目指してる人に対して、何かアドバイスがあれば

 椿本 :1つあるとしたら「マインド」かなと思ってます。

精神論者か!って言われるかもですが、マインドってめっちゃ重要だと思ってるんです。
「成長しなさい」と言われても結局やるのは自分。

マインドがそもそもその人にないと、勉強もしないだろうし、努力もしないし、
スキルアップだってしていかないと思うんですよね。教育とかスキルアップとか本部として力を入れていきますが、
メンバーがマインドがセットされてる状態じゃないと成長なんて絶対あり得ない話なんで。

そういうメンバーを束ねていかないといけないのがマネジャーじゃないですか。
メンバーたちのやる気とか、考えていることを、しっかり聞いた上で、マインドを変えていける人じゃないと、
このリモートワーク下の中のマネジャーは勤まっていかないんじゃないかと思ってます。

マネジャーの難易度の高さは年々上がってます。
マネジャーになりたい人がいるんだとすれば、
自分の思いを伝え、人のマインドを変えれる事を勉強した方がいいかな?と思います。

 豊永 自分の組織、部署のトップとして、どういう人になってほしいとか、
どういうマインドで働いてほしいとかってのをまず考えて、それをセットできる事が重要なんじゃなかろうかってことだよね

 椿本 :マネジャーがメンバーより熱量がないと、チーム内に伝播していかないので、
「この組織をどうにかしたい!変えたい!」って思っている人がマネジャーに向いているのかなと思います。

 

 

 豊永 最後に、D2C Rにジョインしてもらって1年半強。Rのいいところを社外に勧めるとしたらどこ勧める?

 椿本 :良い人が多いっすよね。嫌な人に出会ったことないです。

Rにジョインした時も仕事のやり方とかメッチャ教えてくれました。
奉仕の精神がメチャクチャ強い。自分の仕事ほったらかして、教えてくれる人が多い。
そういう人がいるというのは組織として、すごく強みだと思います。

一方で競合企業に追いつく、追い越すレベルに引き上げないといけない。
課題感も多々ありますが、「雰囲気もいいし、人も成長できる」これが備わればみんなが働きたいと思う会社に近づいていきます。
それを目指したいっす。

 豊永 わかりました。お話ありがとうございます。

 

対談を終えた豊永さんのコメント

新卒時代から部署は違えど知ってはいて、仕事も一緒にした事があり
ノリと勢いの若手メンバーという印象でしたが、
今は勉強家でクレバーで、メンバーの信頼も厚い立派なビジネスマンに成長してました。
僕が取締役に任命した訳ではないですが、椿本が取締役なのも納得です。
競合に追いつけ追い越せでD2C Rを共に発展させましょう!

 

▼貴志さんとの対談はこちら

取締役対談 vol.1

▼市川さんとの対談はこちら

取締役対談 vol.2

 

<撮影:井上 秀兵>

プロフィール画像
川向 真未

広報チーム。この社内報『R-ibrary』とデジタルマーケティング情報を発信する『CANVAS』の2つのブログメディアの運営&編集長。テキストは標準語ですがしゃべると関西弁。社内のイベント企画&運営はついつい気合いが入るタイプ。『R‐ibrary』で発信できるネタをいつも探しています。

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