2023.03.29
デザイナーとして母校で授業の講師をしてきました!

こんにちは!デザイナーの佐藤輝久です。

日本電子専門学校との産学連携授業の取り組みについて、今回デザイナーとして関わらせていただきました。
産学連携授業についての記事は、前編・後編の2編の構成となっております。

前編ではオリエン〜第3回目の制作カンプのプレゼンまでを高砂がプランナー視点でご紹介する記事となっており、
後編はその後のフィードバック〜第5回目の最終プレゼン、
そして展示会までを私がデザイナーの視点でご紹介させていただきます。
前編の記事もぜひあわせて楽しんでご覧ください。

産学連携について(再掲)

《詳細》
・対象者 :グラフィックデザイン科1年生
・実施目的:課題に対して、問題解決を念頭に企画から制作、プレゼンテーションまでを
       一貫して行うことで、プロの仕事をシミュレーション体験する
       弊社メンバーは課題制作を行う学生に向け、
              ブラッシュアップを重ねられるように、フィードバック・サポートを行う
・フロー :計5回によるプレゼンテーションを経て、進級制作展にて制作発表を行う

–   1回:仮説課題を抽出し、ターゲット策定・ラフ案の提案
–   2回:前回プレゼン時のフィードバックを元に提案資料の修正・改善案を提示
–   3回:改善案をもとに、制作カンプの提案
–   4回:初稿クリエイティブの提案
–   5回:最終クリエイティブの提案

 (本記事では、第3回プレゼン後のフィードバック~展示会までの過程をご紹介します。)

第3回目後のフィードバック~第5回目 最終プレゼン

前編から引き続き、石川さんが制作した10代のターゲットに訴求するためのクリエイティブをご紹介させていただきます。

石川さんは、Twitterを使用した広告とし、若者言葉で「マジ?」の意味である「ま?」を
アイキャッチにした4枚絵の広告を制作いただきました。
(自分はこの若者言葉を知らず、世代のギャップを痛感させられました。)

今までのプレゼンとフィードバックを経て、「驚き」を与える大枠の構成は出来上がってきました。
今回はタップ後に表示されるデザインについて、上下の帯の見せ方、
フォントの可読性やフォントが与えるイメージを考慮した選定をしてほしい旨をフィードバックさせていただきました。

▼20代向けクリエイティブへの添削

▼佐藤と高砂からの添削、先生のご指導を経て修正いただいた最終プレゼン時のカンプ

最終プレゼンテーションでは、学生さんから成果物の説明をいただいた後、
展示会で展示するパネルの原稿に直接、最終調整として軽微な添削を加えていきました。

▼展示会用に作成されたカンプを添削

石川さんは、さらにプラスアルファの作品として、バナー広告の1つのアイディアを元にOOH広告へ展開させて制作いただきました。

▼渋谷でOOH広告を展開したイメージ

卒業・進級制作展表彰式

2月16日(木)、日本電子専門学校7号館2階にて卒業・進級制作展表彰式が行われました。
進級制作部門においては、企業側から最優秀者を選出させていただき、
D2C Rからは、石川啓太さんの作品を最優秀賞に表彰させていただきました。
石川さんの作品を評価した理由は、媒体ごとの特徴を理解した上で、ターゲットを捉えてアウトプットできていた点です。

▼最優秀賞を受賞された石川啓太さんと作品

▼各学生さんの作品(デジタルサイネージにも拡大表示して展示いただきました)

この授業を通して学生さんからのアンケート結果

学生さんからのアンケートの内容を抜粋してご紹介させていただきます。

この課題を選択してよかったですか?
●将来的にはデジタル媒体関連のデザイン作業が増える可能性があると思うので、市場に合わせてこのタイプの課題を多く行うことが、メリットがあると思います。
●ちょっと難しかった。けど進級制作の中だとやりやすく考えやすいと思ったのと企業さんも良いところと改善点を言ってくれたのでそれもいいと思った。
現場の話を聞けてよかったし、フィードバックも丁寧にしてくださり、いい勉強になってよかった。

8名の学生さんに上記の「この課題を選択して良かったですか?」の問いを5段階で評価していただきました。
その結果、「4.良い」以上が100%という結果になりました。
学生さんにとって全体的に良かったと思える授業にできたと思います。

この授業を通してどんな学びが得られましたか?
●今回の企画課題に参加してから、企画制作の全体的な過程を知り、ユーザーの視点から考えなければならないことなども学びました。普段やらないことに挑戦することの大切さと諦めず楽しむこと。
ターゲットの特徴を捉えたデザインやアイデア、想像を遥かに超える問題を解決する難しさ。
納得してもらえるような作品を制作するために必要な、知識が身についた。

今回の授業は学生さんがデザインの現場に近い感覚で、クライアントやユーザーを意識した提案やデザイン制作、
スケジュール感覚も持って取り組んでいただきました。

途中、プレゼンの際にアイディアや表現に悩む様子もあったにも関わらず、このアンケートを見て、
前向きに捉えて、「学びの場」、「良い経験」としていただけたことが、なにより嬉しく思いました。

今回の取り組みを通して自身が体験できたこと

今回の取り組みを通して、さまざまなことを体験することができました。

案件について「より深い理解」が必要であることを自覚できた

Tポイントの案件について、自分自身がTポイントのこと、また、競合のポイントについて
より深い知識を得ることの大切さを実感できました。こういった情報や知識がないと作品の良し悪しの判断、
学生さんへも的確なフィードバックできないと実感できたからです。下記の点を意識してインプットしていきました。

●Tポイントのコンセプト、ロゴのレギュレーション
●Tポイントの現状のLPLP内のバナーの情報とデザインの把握
●競合のポイントサービスはどのような施策、デザインをしているか など

学生への「よりよいフィードバックの仕方」に向き合えた

学生へ「言語化して伝える」うえで、いつもは自分自身受け手となるデザイナーの立場から、下記の点を留意しました。

    1. 学生らしいアイディア、発想を活していく
      今回の取り組みではクライアント様からは若者のアイディア、感性を知りたいという前提もありましたので、前半は学生さんの若くて新鮮な発想、意図や意思、表現をできる限り受けいれていきました。レギュレーションは後半で少し意識を持ってもらうようにしました。
    2. 修正指示はその理由もセットに説明し納得感のいくものにする
      修正が必要なところは、考えた方向性に寄り添いつつ、改善する必要性や理由をセットで説明することで、学生さん自身に気づきと納得感をもってもらい、気持ちよく修正をできるように意識しました。
    3. 学生の状況や内容に応じたフィードバック
      一般的なデザインルール、レギュレーションを守れていない場合は、具体的にフィードバックしました。また、迷って辛そうな場合は、一例を示し、こちらが納得できる意図をもつ場合や、詳細な指示せずともうまく作ってくれそうと見込まれる場合は、最低限意識してほしいことだけをフィードバックしました。
    4. 1年生後期の段階を加味した、質を引き上げる意識作り
      1年生後期は就活直前期です。デザイナーの就活では履歴書とポートフォリオ(作品集)が必須です。自分の経験上、この授業で制作した作品をぜひポートフォリオに入れられる作品にしてほしいという思いもありました。またクライアントさまへ納得感を与えられる作品に仕上がるよう、フィードバックしてきました。

「デジタル広告以外の広告デザイン」にもふれられた

普段の業務ではデジタル広告をメインで制作をしています。
今回の課題の必須成果物はデジタル広告と設定していましたが、
プラスアルファとしてデジタル広告以外の広告も多数作成いただきました。

結果、学生らしい表現をする場を提供でき、モチベーションにも繋げられたかと思います。
また、自分の前職で経験のある紙媒体、交通広告の分野での知識やスキルも活かし、
フィードバックをさせていただきました。
そういった点でも今回の取り組みは自分の経験の総括的なものともすることができ、
やりがいを感じることができました。

最後に

今回課題をご提供いただきましたCCCMKホールディングス株式会社様に厚く御礼申し上げます。
今回、自分の出身である日本電子専門学校グラフィックデザイン科の先生、学生さん、そしてプロジェクトメンバーのみなさま、
その他社内でサポートいただいたみなさまへのおかげで無事終えることができました。
大変感謝申し上げます。

この授業を通して、より質の高いクリエイティブを創り上げていく過程を共に体験をすることができ、
自身の貴重な学びの場になりました。また、今回携わった学生さんの今後の成長、活躍も楽しみです。
今後もこういった素敵な機会ができたら幸いです。

プロフィール画像
佐藤 輝久

総合プランニング本部クリエイティブ部所属。 前職はデザイン制作会社にて紙媒体をメインとしたデザイン、ディレクション業務を経験。「デジタル媒体のデザインも触れたい」と考え、D2C Rへ転職。趣味はガーデニング。自宅でバラや果樹の栽培、寄せ植えを楽しみ、ディスプレイと向き合う毎日をリフレッシュ。二児の父。

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